勇敢さと大胆さ

昨日の戦略論講座の講師は、

イラン・イスラム共和国特命全権大使のセイエッド アッバス 新久地(アラグチ)氏だった。

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(写真右:アラグチ大使)
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イランの国土は日本の4.5~5倍の面積を有し、

人口は7,700万人を超え、そして平均年齢は27歳だという。

人口の半分は27歳以下というから非常に若々しい国である。

しかも7,000年の歴史がある。


アラグチ大使は飯倉公館で行なわれていた、

日本政府主催の農業生産品の売り込みパーティに出席していたが、

中座してこの講演に駆けつけたと言って、受講者の笑いを誘った。


イラン周辺国で世界の70%のエネルギーが存在する。

そのためイランは地政学的にも重要な位置にある。

また原油は世界第3位、天然ガスは世界2位であり、

地下資源は豊富にある。


いつも米国は必要悪として戦争を仕掛けてきた歴史がある。

ソ連崩壊後に米国がテロとの闘いと理由付けをして戦争を繰り返しているのがいい例だ。

1978~1979年にかけた革命によってイラン国民は民主主義を勝ち取ったという。

そのため他国の民主主義とは異なる共和制であると。

現在、イラン・イスラム共和国では政治と宗教が一致しているが、

その根拠は預言者と指導者が同一人だからだという。

しかしご多分にもれず、右、左、中央の考え方が存在すると。

イランでは国の支配者は神であり、

その神権を与えられた者が代理者となって人々から受け入れてはじめて指導者となる。


今、中東で紛争が絶えないのは、

一部の国(アメリカ?)によるダブルスタンダードと不公平があるからだと大使は言う。

また大使は民主主義は上から押さえつけられるものではないし、

アメリカのように押し付けるものではないと。


それぞれの国民が求める形で民主主義が出来ればよいというのだ。

最近、イランを貶めるプロパガンダが多いと嘆いた。

日本のマスコミで視聴するイラン原子力関係のニュースは、

そのプロパガンダを流しているだけだ。


イランでは1974年にドイツが原理路開発をやって、

その後打ち切ってしまった。

また後年、フランス、ロシアもイランで原子力事業を行なったが、

やがて打ち切ってしまった。

イランは、これに莫大な投資を行なっていたにも関わらず、

大国に弄ばれていただけというのだ。


そのあとは常套手段なのかアメリカはマスコミを使い、

イランに核疑惑があるようなプロパガンダを繰り返している。

元々アメリカが支援して始まった核開発事業なのに。


マスコミで流される情報は、そのまま一人歩きする。

何時の間にか、イランは汚い、嘘つきだとなってしまう。

これが恐ろしい。


しかし、皇帝による圧制を打ち負かしたイラン国民は、

独立心が旺盛であり、

どのように揺さぶられようと負けない勇敢さを持ち合わせている。

なにより若い国民が多い。


それに比して我が日本は、

少子高齢化の先頭を走っている。

そして冷戦下の頭のままでいる官僚たちと厳しい。

慎重さだけでは世界は渡れない時代になっている。

いまもっとも必要なことは、

ノーリスク・ノーリターンの心構えである。


アラグチ大使は繰り返した。

ダブルスタンダードと不公平が戦争を生んでいるのだ・・・・・と。

イランは米国の覇権主義に反対してきた。

日米関係は戦略的に特別な関係であると認識しているが、

その特別な関係も勝者と敗者のままで戦後60数年もいることは不自然である。

変わらないのがおかしいと指摘する。


この問題の解決は日本国民自らするしかない。

他国の誰も手を差し伸べるわけにもいかない。

アラグチ大使の言う “勇敢さと大胆さ” が必要である。


こんな話を聞いた後で福島原発対応で、

右往左往する日本政府は如何したものかと心配になる。

福島原発事故のニュース発表を誰が信じるのだろうか?


そのニュースの実態を面白おかしく現わしている、

東電に入ろう(倒電に廃炉)という歌が、

植草一秀の『知られざる真実』で紹介されていた。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-28f9.html

福島県ばかりではなく、関東地方にも影響を及ぼしているのは、

間違いなし。

そこで 「男の中の男」 を求めているというのだ。

楽しいリズムに乗った歌である。

一見の価値あり。

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