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<<   作成日時 : 2010/01/24 11:41   >>

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昨日午後のシンポジウムで「サスティナブル・ソサエティの思想と現実」という宮本憲一(元滋賀大学学長)氏の基調講演を聞いた。

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全体のテーマは「サスティナビリティ研究のフロンティア」であった。

その基調講演の要旨がプログラムに載っていたので転写する。

内容は四つに纏められている。

第1が Sustainable Development(SD)からSustainable Society(SS)
第2が 経済成長主義からの脱却
第3が 内発的発展
第4が 足下から維持可能な社会を

である。



この第1の「Sustainable Development」で宮本氏は5項目に分けて述べている。

(1)1972年の国連人間会議において「成長の限界」による南北対立が生じたこと。

(2)「人類は開発を持続可能なものとする能力を有する。持続的発展とは、将来の世代が自らの欲求を充足する能力を損なうことなく、今日の世代の要求を満たすことである。」と1987年ブルントラント委員会がSDを提唱したこと。

(3)冷戦の終結で1992年国連環境開発会議では「環境と開発に関するリオ宣言」によってSDを人類の共通目標として採択したこと。

(4)SDは必ずしも理論的に整理されたものではなく、経済成長・社会開発・環境保全の技術的発展と世銀は言うが、経済の持続的発展を枠組みとするか、地球環境を維持可能にするかの基本的認識の相違によって見解や政策が分かれていると言う。宮本氏は都留重人とともに後者の立場を取っていること。

(5)宮本氏はSDが目指すSSについて、5つの提案をしている。
  1.平和を維持する。
  2.環境と資源を保全・再生し、地球は人間を含む多様な生態系の環境として維持・改善する。
  3.絶対的貧困を克服して、社会経済的な不公正を除去する。
  4.民主主義を国際国内的に確立する。
  5.基本的人権と思想・表現の自由を達成し、多様な文化の共生を進める。

この中で宮本氏は経済成長と環境保全の関係がもっとも問題だと言い第2の経済学の話に展開していく。



第2の「経済成長主義からの脱却」ではJ.S.MILLの言葉を挙げている。
MILLは収穫逓減の下でSSは必然と考え、人間的進歩の停止状態ではなく、精神的文化や道徳的社会的進歩、技術の進歩もあるという。またH.E.DALYのSDの経済学、都留重人の「環境の政治経済」などを上げている。
都留氏は「労働」を「仕事」に代え、「成長ではなく、労働の人間化」によって成長主義のGDP経済学からの離脱を求めている。それはGNP経済学が社会の実際の活動を表現していないからだ言う。



第3の「内在的発展」では途上国が発展することを止める権利は先進国にはない。しかし中国やインドが欧米日と同じような近代化路線を続けるならば、地球環境が破壊されることは明らかだと近代化のあり方、開発の目的・方法・主体の変更の必要性を訴えている。グローバルな市場経済の過度な競争を目指すのではなく、地域の歴史・自然・文化・環境に根ざしたオルターナティブな内発的発展に変えていくことが必要であると言う。

またインド独立に際してマハートマー・ガンディーがイギリスと同じ道を歩めば地球が幾つあっても足りず、インドは破滅するとして、大都市は無用であり、小さな村を単位として、自給自足の地域のネットワークで結ぶ社会を理想と掲げたことを挙げている。
このマハートマー・ガンディーの言葉はその研究者である渡邉良明氏が詳しい。
(参照:http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/MJ132.HTML

そして最後の第4の「足下から維持可能な社会を」では、
現実の世界が多国籍企業によるグローバル化の中で、金融資本主義の危機と新自由主義の思想と政策の失敗により、国際政治は維持可能な社会の展望が開けない状態を危惧している。しかし地球環境の危機は待ったなしであり、現実的には足下の地域から維持可能な社会を創ることが先決であることを述べており、EUのSustainable Cities Planを挙げている。
そして我が日本の環境再生運動と菜の花PJ(滋賀県の例)があることを紹介した。


宮本憲一氏の基調講演のあとに

飯田哲也氏の「サスティナブル・エネルギー社会の実現への課題と可能性」、

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村瀬誠氏の「サスティナブル・雨水循環都市への試み」、

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長田敏行氏の「食を通じてサスティナビリティーを考える」、

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船橋俊晴氏の「環境・経済・福祉サスティナビリティと制御可能性」

と題する講演が続いた。



このようにサスティナブル研究教育機構が

人間社会の根本問題について政策提言することは有意義なことである。

しかし、今の日本社会で跋扈している悪徳ペンタゴンが牛耳る現状では、
(参照:http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/cia-a85b.html

各講師たちの政策提案が功を奏するのだろうか。

どんなに良い政策提言でも闇の権力者たちの意思に合わなければ実現しない現状は不幸である。

これを突破し地球の危機を減らすのは何時のことになるのだろうか。
























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